昨日、とあるヒトに話を聞かせてもらえた。
3.11の翌日から一昨年まで、
宮城県の女川町に自衛隊と共に派遣されていた救命医。
白髪の50代のお医者さん。
そんな現役救命医の彼に驚く一方で、
大多数の救命医がその要請を断っているそう。
でも、そればかりは仕方ないのかなと思うが、
いや、しかし、それが救命医というものではないのだろうか?
それが彼等の手に宿った使命なのでは?
1週間、睡眠食事も儘なら無い状況で、
必死の救済から戻った彼が最初に言い放ったのは、
「救命は何も出来なかったよ。」
胸が締め付けられた。
救命医が何も出来ないというのはどれだけの苦痛だろう。
TVや新聞、ネットで観ている津波の爪痕なんかほんの一部に過ぎ無い。
彼から聞いた現地は壮絶の一言。遺体はボロボロ、バラバラ。
サメさえも寄って来ないんじゃないかという状況。
TVで放送されている死者8000人は確認出来たのみ、
有に2万人は超えているだろう、と…。
沢山の家屋と共に各建物の汚物も勿論流された。
匂いも酷く、瓦礫の山から微かな希望を抱いて掘り起こす毎日。
けれど、見付かるのは遺体ばかり。
「地震、津波は天災だからそれで亡くなるのは仕方ないんだけどね、
生きて病院まで届けた人を薬が無くて助けられなかった。
これは政府の対応が遅かった。こんな非常事態。
何よりも先に水と食料と薬の確保が必要不可欠なのに、
自衛隊の派遣とそれはセットじゃないといけないんだよ。」
原発の事故も重なり、政府は被災地を後回しにした。
薬さえあれば助かる人達を見送る日々。
「枝野さんが寝てないなんてニュースなんか要らないんだよ。
俺達はもっと寝れないんだから。」
「数日たっても、物資が行き渡らない。薬も届かない。
東京の安全な官邸で進んでる時間軸ではないのだ。
現地は毎秒変化してる。何の為の政府なのか。」
支援に来ていた米軍が一斉に青森へ退避した瞬間があったそうだ。
『本国からの命令で、放射能被害が明確じゃなさ過ぎ、
情報を得られないので、一度避難する様に。』との事だったらしい。
日本はふざけてるんじゃないだろうか、
現地で必死に1人でも多くの人を助けようと頑張ってくれているのは、
訳の解んない会見してる菅さんでも、
寝てない枝野さんでも、
東京のコンビニを視察してる蓮舫さんでもない。
自衛隊や救命医、現地の人達、他国の自衛隊なのだ。
けれど、その人達を国のトップに据えたのは紛れも無く私達だ。
私は選挙というモノに行った事がない。
きっとそうゆう人が沢山居ると思う。
国を変えるのは国民だ。
今回の震災と共に現政府の無能さを誰もが目の当たりにした。
国民として私は意識が変わる瞬間だった。
国民の意識が変われば、
国が変わる。
歴史が動く。
私達は、ただ非難するのではなく、学ばないといけない。
政治にしろ、原発にしろ、
きちんと向き合って何が善で悪で見分けなければならない。
自分で考え、
自分で動き、
自己を確立しないといけない。
「日本人」という素晴らしい人達が住むこの国が、
変わり始める事を祈りたい。
少なくとも、私は意思を変えれた。
後、彼が教えてくれたのは、
「今は衣料品はとても有難いと思うよ。
それから、下着。風呂に入れないからね。
歯ブラシも。
衛生面はキレイにしないとまた違う病気になるから。」と。
役に立たないと思った私の仕事で役立つ時が来た。
Yuuki
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